実家や家族がゴミ屋敷の場合の対処法とゴミ屋敷の遺伝性について


最終更新日:2023年4月16日

 

実家や家族がゴミ屋敷の状態になってしまった方へ

 

●片付けたいけど凄い状態だしどうししたらいいか分からない。

 

●片付けたいけど住んでいる家族が嫌がる。

 

●自分で片付ける方法があるのか知りたい。業者に頼んだらいくらかかるのか知りたい。ついでに業者の選び方も教えて欲しい。

 

●家族がゴミ屋敷になってしまっているので情報収集がしたい。

 

 

こんな事に興味をお持ちですか?

 

こちらのページでは『ゴミ屋敷の家族』の事について着目しながら、当社の過去の実績と経験に基づき、私の独自の理論と答えで解説していきます。

 

 

 

この記事を書いているのは不用品回収オラフグループの経営者です。この業界に勤務して13年以上の中で地域やお客様を問わず、物干し竿の捨て方への相談にも数えきれないほど応えてきました。

 

よくあるご質問や私の経験・知識から役立つ情報を惜しみなく紹介していきます。

 





実家や家族がゴミ屋敷の場合の対処方法

両親や兄弟、家族だけではなく親戚や身内でゴミ屋敷状態の方がいらっしゃる場合、多くの方が頭を悩ませているかと思います。遺品整理や生前整理の現場だとゴミ屋敷は珍しい事じゃありません。しかし、どこかのタイミングで何とかしなきゃいけないのも事実です。何を隠そう、私の姉の旦那様の実家もゴミ屋敷です。そんな家族や身内にゴミ屋敷状態のお家がある場合、私たちはどうする事が出来るのか、どうしたらいいのか、お困りの方へ向けて取れるべき対処方法と家族のゴミ屋敷についての本質を解説していきます。まずは対処方法から。

 

自分で片付ける


まずは自分で片付ける事が出来る状態なのか、判断してみましょう。

 

自分で片付ける事が出来る場合、1番大きなメリットは料金です。ゴミ屋敷清掃は特殊な仕事に分類される為、費用は高額です。特殊清掃とも呼ばれます。

 

家族や親族にゴミ屋敷状態の方がいる場合、片付けの範囲が大きく変わります。実家であれば全部、空き家であれば全部、同居であれば1部屋、状況は人それぞれですが、全てに共通して言える事は『量が多いほど大変』です。

 

燃えるゴミ、燃えないゴミ、危険物、資源物、家電、家具、粗大ごみ、など凄まじい種類の分別と手配が必要になります。

 

仮に、一軒家で量が多いゴミ屋敷を自分で片付ける場合、数年単位で時間がかかる事は覚悟して予定していきましょう。

 

自分でゴミ屋敷清掃をするとしても、準備が必要です。例えば、以下の様な物です。

 

●ゴミ袋(燃えるゴミ)
●指定ゴミ袋(燃えないゴミ)
●危険物用のゴミ袋
●手袋

●梱包用の紐(布や紙用)
●洗浄器具(瓶詰の生ゴミなど)
●粗大ごみシール
●リサイクル券

 

少し紹介するだけでもこんなに沢山の準備が必要です。

 

注意点としては、燃えるゴミは回収日にしか出せない、近隣迷惑を考えると1回10袋前後、粗大ごみ、リサイクル家電などは予約制、資源ゴミは週1回、危険物は月1回、などなど、地域行政のルールに従い様々な事を考慮しながら進めて行かなければなりません。

 

更に、行政では受け入れ出来ない物として様々な物が指定されています。これらは地域により詳細が異なります。

 

『それでも自分でやってみる!』

 

とゆう方は以下に遺品整理を自分でやる方法へのリンクを貼っておきます。やり方は同じです。参考にして下さい。

 

 

業者へ依頼する


高額な費用はかかりますが、業者へ依頼するのも有効な手段です。

 

お困りの家族のゴミ屋敷はどんな状態ですか?賃貸住宅、実家の空き家、同居の一部、二世帯住宅など色々かと思います。

 

どんな状況だとしても、専門の業者へ頼む事でとりあえずは早急に片付ける事が出来ます。片付ける事が出来れば、退去やリフォーム、家屋の売却など次のステップへすぐに進むことが出来、火災などの余計な心配も無くなるのが業者を頼む大きなメリットです。

 

以下に具体例として、ゴミ屋敷清掃の費用を紹介します。引用元は私の経営する会社の過去の実績データです。綺麗事抜きで公開していますので変な情報よりよっぽど宛になると思います。データの実績件数は、2020年10月現在で1099件です。その平均値となります。

 

間取り

(目安)

作業時間

(目安)

料金

1K

4時間

¥45,000〜¥14,5000

1DK

6時間

¥90,000〜¥190,000

2DK

1日間

¥150,000〜¥270,000

3DK

1日間

¥220,000〜¥380,000

4DK

2日間

¥290,000〜¥500,000

5DK

2日間

¥380,000〜¥650,000

 

更に詳しく知りたい方は、以下のゴミ屋敷清掃のページをご覧ください。過去の作業事例や料金なども公開しています。

 

 

ゴミ屋敷清掃業者の選び方と料金の目安


業者へ頼もうか迷っているけど、判断基準が分からない!と、ゆう方の為に、ゴミ屋敷清掃業者の選び方を解説します。

 

恐らくですが、ゴミ屋敷清掃を頼んだ事がある方はほとんどいません。大半の方が初めてです。

 

周りにもいないと思います。仮にいたとしても、割と恥ずかしい事である為情報は共有されにくいです。

 

そうすると、人の経験談や紹介もない為業者の選び方に不安が付きまといます。その不安は、ある意味正解で、業界に身を置いているから分かりますが、未だに『不法投棄』や『違法処分』を普通に堂々とやっている所は存在します。

 

最近でも不法投棄による逮捕のニュースがありました。

 

引用元:読売新聞ニュース

 

 

 

私のサラリーマン時代の話になりますが、当時の勤め先でこんな活動をしていました。

 

 

以前の勤め先は、関東でもトップクラスの廃棄物処理・リサイクルの大きな会社です(一般廃棄物・産業廃棄物)。

 

社会貢献事業として、コカ・コーラさんや東芝さんなどの皆様と一緒に不法投棄物の撤去をボランティアでおこなっていました。

 

内容を見れば一目で業者が捨てた物と分かります。その数は半端じゃありません。個人情報も普通に分かります。

 

こんな事にならない為にも、大切な家族の物を片付ける時にはちゃんとした業者を選んでください。特に値段だけで判断する事はやめましょう。

 

以下に、遺品整理業者の選び方を解説したページへのリンクを貼っておきます。業者選びの基本は同じです。気になる方は見てみましょう。

 



ゴミ屋敷の家族を放置したらどうなる?

同居している場合には目が届きますのでさほど問題はありませんが、実家や家族がゴミ屋敷の場合、更には空き家でゴミ屋敷の状態となると注意が必要です。ゴミ屋敷を放置すると色々なトラブルの原因となります。どんな事が起こる可能性があるのか?以下で解説していきます。

 

近隣トラブル


ゴミ屋敷を放置すると、近隣トラブルになる事があります。

 

一番多いのは、悪臭・虫(ゴキブリ・コバエ)です。ゴミが腐食した臭いは独特で嗅いだ事が無いような臭いです。

 

家は風が通る作りになっています。漏れた悪臭が近隣からのクレームになります。同時にゴキブリやコバエも大量発生し、近所へ旅に出ます。原因を突き止められるまでに時間はかからないでしょう。

 

家の外周部にもゴミが置いてある場合には、台風や強風で飛んで来たらどうしよう、とゆうクレームも多いです。

 

当社では空き家管理の仕事もしていますので、ゴミ屋敷状態の自宅管理をする事も少なくありません。過去に起きた近隣トラブルではこんな事がありました。

 

●何かへんな臭いがする
●外のゴミが飛んでこないか心配
●外に置いたゴミに水が溜まり、蚊が凄い
●窓から見える山積みのゴミに子供が興味をもって困る

 

一部紹介しただけでもこんな事があります。悪臭や色々なトラブルについて解説したページもありますので以下に貼っておきます。興味がある方はご覧ください。

 

 

虫や動物が繁殖する


ゴミ屋敷には沢山の虫が沸きます。

 

パッと見いなそうに見えても間違いなく沢山います。これは数多く片付けてきたからこそ分かる事です。

 

理由として、ゴミ屋敷は虫が沸きやすい理由があります。ゴミ屋敷の中には必ずと言っていいほど『生ゴミ』が含まれています。仮に生ゴミが無かったとしても水分さえあれば虫は湧きます。

 

どちらも無くてもゴキブリは大量発生します。虫を餌とする虫が呼び寄せられ、食物連鎖のスタートです。家族が誰も住んでいない場合、さらにその速度は加速します。

 

家族も出て行き、長期間放置したゴミ屋敷はどんな状態になるのか?過去にお片付けをした際にこんな事例がありました。

 

内容は遺品整理のゴミ屋敷、実家で誰も住んでない状態で10年近く放置。

 

ハクビシン、テンらしき動物がうろついていると近隣からクレーム。こちらのご相談・依頼者様は娘様。

 

そのご自宅のキッチンの写真になります。過去に生ゴミはあったと思いますが、全て何者かに食べつくされた状態。

 

こちらのご自宅には、こんな生き物たちが住んでいました

 

●ハクビシン
●タヌキ
●猫

●ネズミ
●ゴキブリ
●色んな虫

 

まずは小さなコバエや虫が沸き、それらを餌とするゴキブリや蜘蛛が集まり、次にそれらを餌とするヤモリやムカデが集まり、同時にネズミも集まり、最後にそれを見ているハクビシンや猫が食い破って侵入する。

 

これぐらいの状態のゴミ屋敷、正直珍しくありません。この状態になると近隣トラブルは何でも起こります。早めのお片付けをオススメします。

 

火災や孤独死の原因になる


ゴミ屋敷を放置すると、ホコリや漏電による火災の原因になります。

 

まだ家族が住んでいて、特に高齢者の1人暮らしでは孤独死で発見が遅れるケースも目立ちます。

 

理由として、写真を見ればお分かりいただける通り、積み上げられたゴミの中にはコンセントやスイッチ、延長コードなど色々な電気関係の物が埋まってしまっています。

 

少しホコリがあるだけでも怖いのに、この状況は非常に危険です。少しの火種が発生すれば、燃える物は山ほどありますので、大規模な火災になる事は言うまでもありません。

 

家族がまだ住んでいて、特に高齢者の一人暮らしの場合には、孤独死で発見が遅れるケースが目立ちます。

 

家に誰かを招き入れたりする事もなく、近隣とのコミュニケーション不足となり『最近見ないね』程度で話題が終わってしまいます。

 

郵便物が溢れていても、ゴミ屋敷ではその状態が普通の為、配達員や近隣は特に気にしません。

 

最悪のケースとしては、この両方が発生してしまう事です。

 

当社の過去の相談案件の中にもありました。ゴミ屋敷の火災により初めて孤独死が発見され、それこそ本当に手が付けられる状態ではなく、大変な事になります。

 

火災の処理が終わったとしても、いわゆる事故物件の扱いとなり、その後の不動産価値や活用方法も限られてきます。そうなる前に、せめて片付け作業だけでも進めて行きましょう。




家族がゴミ屋敷に関する関連情報

ここからは、ゴミ屋敷の家族に関する事の独自の理論展開となります。興味がない方は読み飛ばしてください。沢山のゴミ屋敷の案件をお伺いしていると、ゴミ屋敷の本質が少し見えてきます。ここからは、ゴミ屋敷で育った家族の事、ゴミ屋敷の遺伝性について独自の見解で解説していきます。

 

ゴミ屋敷で育った家族はゴミ屋敷になる?


ゴミ屋敷で育った家族はゴミ屋敷になるのか?結論から行くと、条件付きで『ゴミ屋敷になる』でしょう。

 

家族や実家のゴミ屋敷清掃を頼むのは、そのほとんどが身内です。遺品整理でも生前整理でも同じ事です。

 

その片付けが終わった後に『うちも片付けて欲しい』と相談をお伺いする事が多々あります。大体が同様のゴミ屋敷です。ですが、稀なケースを除いてそれには1つの共通点があります。

 

『同居人がいるか』です。

 

配偶者や同居人がいると、家庭内は自分だけの場所ではなくなります。ゴミを放置すると指摘してくれる人が近くにいます。片付けてくれる人がいます。相談に乗ってくれたり、心配してくれる人がいます。

 

この存在は大きく、ゴミ屋敷の連鎖は殆ど確認できていません。

 

逆に、ゴミ屋敷で育った家族が、配偶者がおらず1人暮らしで高齢の場合、大半の場合がゴミ屋敷です。

 

そしてびっくりするぐらい実家のゴミ屋敷と似ています。ゴミの内容、積み上げられた量、同様のゴミ屋敷が出来上がっています。

 

ゴミ屋敷の遺伝性について私は研究者ではありませんので詳しくわかりません。ですが、私が日々体験している事は現実に起きている事です。

 

家族や身内に当てはまる方がいらっしゃる場合には、少し気にかけてあげる事を意識してください。




まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

業界にそれなりの規模で長くいるといいことも悪いこともたくさん見えてきます。

 

そんな大変な時にこの記事を読んで参考にして頂ければと思い執筆いたしました。ご活用頂けますと幸いです。