【大量の方向け】トラックで行う廃品回収の料金と注意点
最終更新日:2022年08月30日
トラックでの廃品回収をご検討中の方へ。
●粗大ごみの廃品回収の料金が気になる
●どれくらい積み込めるのか、わからない。自分に合ったトラックの大きさが知りたい
●悪質な業者もいると聞いて不安
大量にある不用品をまとめて引き取ってほしいけど、どうしたらいいかわからず時間が過ぎている方も多いのではないでしょうか。
お仕事でトラックを使う方以外はイメージがつかなくて当然です。ここではトラックでの廃品回収を安心して頼めるような内容とコツをプロ目線からご紹介します。
この記事を書いているのは遺品整理・特殊清掃会社の経営者です。
不用品回収業界で12年、合計9100名以上のお客様からご相談をいただき、それぞれにあったプランを提案してきました。
経験と実績にもとづいて「疑問」と「不安」を取り除く情報を提供しています。
【トラック別】積み込める量
トラックに積み込める量の目安は以下の表のようになります。
トラックの大きさ |
積み込める目安の部屋の広さ |
---|---|
軽トラック | 1K |
1.5トントラック | 2DK |
2トントラック | 3DK |
廃品回収を依頼するトラックの大きさ・形・種類によって積み込める量は3倍以上も違います。
注意したいのは適切なトラックの大きさを選ぶことと荷台の形です。トラックの荷台は「箱型」と「荷台だけ」の2タイプに分けられ、箱型の方が約2倍も多く積み込めるつくりになっています。
一般的に、廃品回収を専門で行う業者が使うのは箱型のトラックです。トラックの大きさごとに積み込める目安量や具体的な品目をご紹介します。
軽トラック
一人暮らしの引っ越しでいらなくなった家具や家電は軽トラックに積み込めます。
一人用に作られた冷蔵庫や洗濯機は背丈以下の高さに作られていることが多いからです。
「軽トラックに載る目安」
冷蔵庫2ドア、洗濯機、32型のテレビ、シングルマットレス、タンス(腰丈)、カラーボックス、ミカン箱3箱
組み立て式の家具を解体すると載せられる量が増えるので、見積もり前に自分で解体しておくという裏技もあります。
1.5トントラック
1.5トントラックには1LDKの家具や家電、その他こまごまとした不用品がすべて載るくらいの大きさです。
単身赴任終了や結婚をきっかけに部屋中の家具や家電を引き取ってほしいときに利用されます。
3ドア以上の冷蔵庫があるときには軽トラックよりも1.5トントラックを提案されることが多くなります。1.5トントラックは高さ3.8mと背丈のある家具や家電も縦向きで載せられるからです。
「1.5トンラックにのる目安」
シングルベッド、20型テレビ、デスクトップパソコン、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、洋服ダンス、食器棚、布団、電子レンジ、掃除機、ハンガーラック、カラーボックス2個、衣装ケース5つ、ミカン箱20箱
2トントラック
2トントラックは2人暮らしの家財がすべて載せられる収容力があり、引っ越しや遺品整理などで利用されています。
「生協や宅配業者が使用しているトラック」というとイメージしやすいでしょう。軽トラックと比較すると約2倍以上も多く積み込めることになります。
積載量が多いのに車幅は乗用車とさほど変わらないので、小回りがきき、道路の狭い住宅地への回収もできるのが2トントラックの特徴です。
「2トンロングトラックにのる目安」
ダブルベッド、32型テレビ、テレビ台、デスクトップパソコン、冷蔵庫、洗濯機、洋服ダンス、食器棚、ハンガーラック、カラーボックス2個、衣装ケース7つ、ミカン箱40個、照明器具、本棚、ダイニングテーブル、椅子2つ、タンス
回収できない不用品に注意
不用品回収業者には回収できない廃品もあります。
理由は特定の不用品の引き取りや処分には、特別な資格や許可が必要だからです。
許可を持っていれば引き取れるので、見積もり時に回収してほしい不用品は伝えておきましょう。ただし、処分費用として追加料金が発生することもあります。
「回収されにくい不用品」
法律で譲渡、売買を禁止されているため。ワシントン条約で保護されている動物や国内希少野生動植物など
ガソリン、ペンキ、ライター、回収後に発火の危険があるため。少量であれば回収されるが、段ボール3箱以上になるときは相談必須
廃棄物処理法で決められているため。回収には一般廃棄物収集運搬許可が必要
感染症リスクがあるため。注射針や点滴パックなど
【トラック別】廃品回収の料金
トラックが大きくなるほどに廃品回収の料金は高くなります。
トラックが大きくなるほどに引き取る廃品の量が増えるため、処分費用が増えますし、作業スタッフの増員も必要になるからです。
トラックでの回収基本料金には不用品の引き取りから処分に必要な費用がすべて含まれた価格となっています。廃品回収だけでなく、エアコンの取り外しなど技術作業が必要な時には別途、追加料金が発生します。
「トラック別・廃品回収の料金相場」
トラックの種類 |
目安の料金 |
---|---|
軽トラック | ¥15,000〜 |
1.5トントラック | ¥30,000〜 |
2トントラック | ¥70,000〜 |
基本料金の内訳
以下の内容が含まれている料金がトラックでの廃品回収のベースになります。
「基本料金に含まれる費用」
スタッフの人件費。1.5トン以上からは2名以上が一般的
回収した廃品の処分費用
トラックの大きさに合わせた車両代
業者の倉庫へ運ぶ車両代やガソリン代
ダンボールや養生資材費用
基本料金が相場価格の半額以下の時は、上記のいずれかが抜けており追加料金扱いとなっていることがあります。
追加料金に注意
作業内容や建物の状況によっては追加料金が発生することもあります。
マンションの5階から運び出すときやエアコンの取り外し作業には時間や手間がかかるからです。
エアコンや給湯器の撤去工事は慣れているスタッフであっても1台につき30分〜1時間くらいかかる作業です。スタッフ1名は撤去作業につきっきりになるため回収作業が大幅に長引いてしまいます。
エレベーターなしの3階以上のお部屋からの搬出するときには「階段料金」が追加されることもあります。搬出経路が長いので時間がかかる上、養生する範囲も広くなるからです。
「追加料金の例」
\8,000程度
\1,000程度
\1,500程度
\4,000程度
\8,000〜
その他、市営団地の遺品整理では風呂釜の撤去もよくあるご依頼です。
廃品を無料回収できない3つの理由
廃品回収を無料で引き受けるのは難しいのが現実です。
廃品を引き取ったり、処分したりするにはそれぞれ経費が掛かりますし、リサイクルやリユースできる不用品が限られているからです。
「無料回収できない3つの理由」
それぞれに詳しく解説していきます。
売れる不用品が少ないから
一般家庭からでてくる不用品は、年式も古い上に故障しているケースも多いため日本では買い手がつきません。
買い手がつかない不用品は費用をかけて処分することになります。
日本で使われなくなった家電であっても東南アジアでは売れますが、輸送費用を考慮すると無料で回収することは難しいのが現実です。
例外として、製造から3年以内の洗濯機や冷蔵庫、ロボット掃除機などであれば国内でリユースできるため回収費用自体は無料になることもあります。
ただし、回収費用は無料であっても車両代や人件費を含む基本料金はかかるので完全に無料で引き取られるのは稀です。
処分費用がかかるから
不用品や粗大ごみを廃棄するには処分費用がかかるので、無料処分ができません。
お客様から引き取った家具や家電は不用品回収業者が提携している処理工場に運ばれ、「〇kgにつき〇円」と重さや不用品の種類によって決められている処分費用を支払います。
燃料や電気代の高騰によって処分費用は年々増加傾向にあります。
2004年以降は家電リサイクル法が制定されたため、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンの4品目は最低でも1000円以上の家電リサイクル費用が発生します。
回収作業費がかかるから
廃品の回収作業には処分料金以外にも作業費用が発生するため、無料で回収できません。
一般家庭から廃品を引き取るためにトラックを手配したり、スタッフへ給与を支払ったり、ガソリン代にも費用が発生するからです。
人件費、ガソリン費、処分費用どれも年々高騰している影響で、廃品回収も5年前に比べて平均5000円以上の値上がりをしています。
引き取る不用品が買取対象だったときには、相殺して引き取り費用が無料なることはあります。
しかし、トラックでゴミを引き取る経費には最低でも15,000円以上かかるため、相殺するためにはよほど新しい冷蔵庫やドラム式洗濯機を買取対象にしないと人件費やトラック代と相殺することはできません。
費用を安くする3つのコツ
「時間」と「手間」をかけて、「コツ」を抑えるだけでトラックの廃品回収費用が安くなります。
トラックでの回収依頼は金額が大きくなるため、不用品回収業者にとっては多少価格を下げてでも受けたい案件です。見積もり時の回収業者の立場から安くするコツをご紹介します。
自分で捨てる・片づける
家具や家電、粗大ごみや生活ごみを自治体のゴミ収集で捨てたり、回収してもらう不用品をまとめるだけでも安くなります。
不用品回収業者の作業時間や処分費用の負担を減らすことができるからです。
大きなタンスを処分する必要はありません。力仕事以外でも十分効果が得られます。例えば、キッチンの吊戸棚の中身を出して、燃えるゴミと燃えないゴミと分けるというように手間と時間を使うだけで構いません。
不用品回収業者のスタッフが仕分けをすると、お客様への確認が入るため作業に時間がかかってしまいます。
「細かい仕分けは自分で、力仕事は廃品回収業者に任せる」というように使い分けるのが安くするコツです。
相見積もり
3社程度から相見積もりをすると値引きの幅が大きくなります。
同じ状況・同じ回収物・同じ量で見積もりをしてもらうことによって、業者間で価格競争が起こるからです。
相見積もりには価格以外にサービスや作業内容、スタッフの対応力などの小さな違いにも気が付けるようになる効果もあります。ほかの業者にも見積もりを依頼していることは1社目の業者から伝えてあげましょう。
ライバル業者がいることが分かると1社目であっても本気の値引き額を提示してくれるようになります。
交渉術
不用品回収業者目線で交渉すると、お互いに納得いく内容と価格で契約できるようになります。
本音を言うと不用品回収業者は値引き額を増やしたり、無料サービスを追加してでもトラックでの廃品回収を引き受けたいからです。
交渉や駆け引きが苦手な方でも以下の3つを実践するだけで効果が期待できます。
「3つの交渉術」
他社の見積もり情報を共有すると欠けている点を指摘してくれたり、「条件は同じにするから、日付をずらしてくれたら〇円値引きします。」など廃品回収業者側から提案をしてくれるようになります。
廃品回収車とのトラブル事例
廃品回収業者との間にトラブルに巻き込まれることもあります。
ごく少数ですが、悪質な回収業者がまぎれており、消費者センターにも年間1300件以上の相談が寄せられています。
「報告の多いトラブル」
被害の内容をご紹介します。
お金のトラブル
被害の中でもっとも相談件数が多いのが、高額請求や不当請求などお金に関するトラブルです。
悪質業者の目的はお金を取ることだからです。トラックに不用品を積み込んだ後に「リサイクル料金は別でかかる」「作業費用は別途〇円かかる」と、最初に説明されていない追加料金を請求されることもあります。
断ると自分でトラックから降ろすように言われたり、「もうキャンセルはできない」など急に態度が高圧的になるのが悪徳業者の特徴です。
恐怖から泣く泣く支払ってしまうケースが増えています。
処分方法のトラブル
回収された不用品を「不法投棄」されたという被害も消費者生活センターに報告されています
処分場との契約ができていない悪質な業者は、回収した不用品を空き地や山林に不法投棄していることもあります。
悪徳業者は中間処理業者やごみ処分場との契約をしていないため、適切な方法で処分できないことが原因です。業務として回収した不用品は燃えるゴミや燃えないゴミのように地域のゴミ収集で捨てられません。
不法投棄は5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられる犯罪行為です。依頼した側にも責任が問われることになります。
犯罪トラブル
廃品回収業者から脅しや恐喝、窃盗被害を受けることもあります。悪質な業者は犯罪すれすれの行為を行うからです。
「悪質業者の犯罪行為」
「契約するまで帰らない」と家から出ていかない
家の中の金品を物色し、盗まれる
強引に買い取られてしまったり、相場の半額以下で買いたたかれてしまう
恐喝や窃盗は犯罪行為に該当します。被害を受けたらすぐに警察へ連絡しましょう。早いほどに第二の被害者を減らすことができるようになります。
トラブルに巻き込まれたときの連絡先
トラブルに巻き込まれたときにはすぐに適切な機関へと連絡しましょう。
早いほどに悪徳業者を捕まえられる確率が高くなるからです。
恐喝や窃盗など犯罪行為はその場で警察に連絡してしまう選択肢もあります。緊急性が低い時や犯罪に当たるかわからないときは警視庁の総合相談窓口も利用できます。
業者との契約内容やサービスについて不安を感じたときには国民生活センターが運営する消費者ホットラインが相談先になります。
「連絡先」
・消費者ホットライン
電話番号:188(市外局番なし)
受付時間:10:00から16:00(全日)
・警視庁の総合相談窓口
警察相談ダイヤル:#9110
失敗しない廃品回収業者の選び方
まず第一に、廃品回収で失敗しないためにできるのは、しっかりと問い合わせる業者を選ぶことです。
依頼する前に3点を確認するだけで高額請求や不法投棄の被害者になることなく、希望通りの廃品回収が実現します。
「よい業者の3つの共通点」
それぞれの確認方法と理由を紹介します。
資格や許可を持っている
不用品の回収や処分に必要な資格や許可をもっていると引き取った廃品を適切にリユース、リサイクル、廃棄処分できます。
許可を取得するときには各行政機関へ代表者名や住所を申請しなければなりません。万が一トラブルになったとしても追跡して訴訟などを起こせるようになります。
「廃品回収の資格や許可」
般家庭からゴミを引き取るために必要な許可。市区町村から交付される許可。各区役所の窓口で確認できる
不用品の買取や引き取りができる許可。不用品の公安警察が管理する。
民間資格のため、持っていなくても構わない。
許可や資格を取得している業者はホームページや名刺に登録番号の記載があるので、訪問見積もり前にわかります。番号が掲載されていないときには、自治体に確認すると教えてくれます。
住所や固定電話が明記されている
住所や固定電話番号が名刺やホームページに明記されていることはよい業者の共通点です。
グーグルマップで住所を検索した時に会社の画像が映っているとさらに信用度が高まります。ちゃんとした会社であれば、外から見てもわかるように倉庫や事務所の看板が映ります。
検索した時に住居用のアパートの外観が映ったときには、トラック1台で業務を行う廃品回収車であることが多いです。
廃品回収業を開業するときには回収した不用品を一時保管するための倉庫が必要ですが、それらがないのは怪しいとも言えます。
訪問見積もり・相談が無料
訪問見積もりや電話相談など契約するまで費用が一切かからないのもよい強者の特徴です。
見積もりには資材や処分費用がかからないので、無料でもできるからです。
依頼者のことを思うのであれば、納得したうえで依頼してほしいというのが誠実な不用品回収業者です。
トラックいっぱいの不用品を電話だけで決めてしまうのは不用品回収業者にとってもリスクがあります。載り切らなかった時には別日を手配しなければなりませんし、トラックがスカスカだったときには依頼者からクレームになるからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
廃品回収は自分に合ったプランを組んでもらうことができれば、便利なサービスです。業者に問い合わせる前に
@料金の決まり方と内訳
A安くするコツ
Bよい業者の選び方
の3つの知識を知っているだけで、不安やトラブルなく廃品回収を利用できます。
直接のご相談も無料で受け付けていますので、本当に困ったから相談にのって欲しい!とゆう方は田中をご指名のうえでお問い合わせください。